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外資系金融会社20年目の自分が語る投資の話 - 投資における「リスク」とは損を意味しているわけではない。

投資商品を話題にするときに、リスクが大きいとか、小さいという言葉を使いますが、一般的に「リスク」という言葉がもつイメージは、「危険」「損をする」という物だと思います。 

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私も投資の勉強をするまで、そのようなイメージで使っていました。私は保険ビジネスに長く携わっていますので、日常業務で「リスク」という言葉を良く使っています。保険では「リスクのコントロール」「リスクの移転」など、文字通り、「予測がつかない損害や危険」を意味します。

1.投資におけるリスクとは

一言でいえば、リターンの振れ幅。変動率のことをいいます。
例えば、リスク10%の投資商品は、購入時の価格よりも上下に10%動く可能性が高いですよ。という意味なのです。つまり、10%儲かる可能性もあるし、10%損する可能性もあることを指しています。

リスク20%の資産を100円持っている時、この価格が120円や80円になる可能性があるということですね。しかし、ここで注意してほしいのは、100円が120円になる確率と、100円が101円になる確率は違います。101円になる確率の方が高いですよね。

このリスク値は、その投資商品の過去の変動幅を統計的に数値化し、「標準偏差」を求めた確率論なのです。リスクとはあくまでも「不確実性」のことであり、上にも下にも価格の振れ幅が大きいということが「リスクが高い」、振れ幅が低いことを「リスクが低い」といいます。

2.標準偏差(リスク)について

標準偏差は、データのばらつき具合を表すために用いられていて、下記①~③の範囲に収まります。

① 1標準偏差とは、データのおよそ68%がその上限範囲内に収まっている状態
② 2標準偏差とは、データのおよそ95%がその上限範囲内に収まっている状態。
③ 3標準偏差とは、データのおよそ99.73%がその上限範囲内に収まっている状態。

例えば、標準偏差(リスク)10の投資信託は、過去に以下のような価格変動を起こしていたといえます。

68%は上下10%以内、95%は上下20%以内、およそ99%は上下30%以内だった。

つまり、あなたがこの投資商品を100万円購入しようと思ったときに、80万円までの変動は予定しておいた方がいいです。できれば、リーマンショック級のエマージェンシーが発生した時に60万円~70万円程度の変動も予定しておけば、慌てて売らされてしまうこともないでしょう。
価格は時間の経過とともに平均値に収束しますから、たとえ30%下に振れたとしても、持ち続けられるだけの資金的な余裕があればいいのです。

3.人それぞれ許容できるリスクは違う
これまでお話しした通り、リスクは上下の振れ幅です。
あなたが購入した商品が下に大きく振れてしまった時、持ちこたえることができるかは、下記二つの要因に大きく依存します。

①どれだけ余裕資金で行っているか
②どれだけ長く待つことができるか 

あなたが30代の独身で、毎月会社から30万円のサラリーを貰っているのであれば、①②とも気にする必要はありません。とにかくリスクを取って投資するべきだと思います。

同じ30代の人でも、奥さんと子供が居て、毎月ギリギリの予算で生活をしている人は①を満たしていないため、思わぬ下落の恐怖で売ってしまう危険が高いのです。


また、70歳の人が退職金を使って商品を購入する場合、②の時間的制約を受けてしまうのです。商品の価格が下に大きく振れれば振れるほど、平均値に戻ってくる期間を要するので、やっと買値に戻ってきた時に既に85歳になっていた。なんてことになりかねないのです。

ここで簡単な指標をご紹介します。

あなたの年齢によって、あなたが持っている資産のうち、何%を投資に回していいかを算出する式です。

120 - あなたの年齢 = 投資可能割合(%)

 もしあなたが20歳であるなら、あなたの資産を100%投資に回しましょう。
もしあなたが50歳であるなら、あなたの資産の70%を投資に回し、残りの30%を現金、預金、債券に回しましょう。

 これはあくまでも年齢による目安なですね。当然ながらあなたの家庭環境や収入によって投資割合は変わることでしょう。

 

4.投資商品毎のリスク

最後に過去20年の実績から、投資商品のカテゴリー毎にリスク(%)が算出されていますので、参考までに載せておきます。 

日本株                17.7% 
先進国株            19.0%
新興国株            25.2%

日本債券              2.3%
先進国債券        10.5%
新興国債券        14.8%

日本REIT           18.2%
先進国REIT       21.0%
新興国REIT       22.7% 

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尚、私が推奨しているアメリカ国債(ドル建)は、リスク・フリー資産と呼ばれています。なぜなら、アメリカの投資商品の中で、その国の国債より安全な資産は存在しないからです。つまり、日本の国債も日本の投資商品の中でリスク・フリー資産になります。注意してほしいのは、リスク・ゼロではないということです。アメリカがデフォルトする可能性はゼロではありませんから。 

皆さんが投資商品を購入する際に、このリスク・フリー資産である国債とリターンを比較してみてください。

例えば、アメリカ国債10年物の利率は約2.7%です。
あなたがリターン2.7%のアメリカの不動産を購入するのなら、あなたが取るリスクに見合わない商品を購入することになるのです。

投資はリターンとリスクを把握して、他の商品と比較することが大切です。

 

See you next !!