年収が高い業界は?
自分は金融業界に長くいます。
他の業界のことは詳しくわかりませんが、金融業界は比較的年収が高い業界です。
しかし、今のご時世、新卒でメガバンクや大手生損保に入社するには、いいコネクションでもない限り、それなりの学歴が必要で、且つ、経済学や金融学を専攻したような、売りとなるスキルを持っていないとなかなか難しいでしょう。
じゃあ、どうしましょう?
そもそも、皆さんはその企業に入ることだけが目的ではないはずです。
その企業で何をするか?何をしたいか?
ここまでターゲットを絞って戦略を立てるので、今の日本型の新卒一括採用で入社することに、なんの意味もありません。
将来、その企業でFinanceの仕事をしたいのか?マーケティングの仕事なのか?セールスなのか、はたまたITなのか?あなたのビジネスマンとしてのスタートは、しっかりとターゲットを絞ることから始めましょう。
なぜそれが重要なのか?
新卒一括採用で日本企業に入社しても、大企業になればなるほど、あなたの希望を聞いてくれるわけがありません。多くの人、特に総合職で採用された人は、まず営業や現場担当として全国の現場に配属される機会が多いと思います。
たとえ、あなたが大学ですばらしい何かを専攻していたとしても、残念ながらそれを生かすことはないのです。全員横並びで全国に派遣されて、物になりそうなら、より戦略的な現場に移されるだろうし、物にならなければ、地方の小さな支店に追いやられるか、本店の総務的なところで飼い殺しにされるか、最近の流行だと希望退職という名の退職勧奨にさらされるかのどれかでしょう。
残念ながら、これが今のスタンダードです。
最近は優秀な学生に年収1000万だすとか、インターンなどを採用する企業も増えてきたなんて記事も目にしますが、大きな流れの変更にはまだすこし時間がかかりそうですね。
運よく年収が高くて有名な大手企業に新卒で入社できたとして、
横一線の出世レースに参加したいですか?
これに対し、欧米はJOB型の採用募集になるので、そのポジションにあったスキルと経験が必要で、自分の能力がそのまま給料やポジションに直結します。
当然、企業の採用基準はどの大学を出たかではなく、あなたがどんなパーソナリティで、何ができて何をどのくらい経験してきたのか?
採用したいjobポジションにあなたが適合するかどうか、ただそれだけです。
欧米の学生は、将来目指したい職種やポジションの目標を定め、そこにたどり着くためのスキルは何が必要で、自分に足りないものが何かを自覚します。
そこで、今回身に着けたいスキルはどれなんだ?ということで、それを身に着けられる会社に就職するのです。
ある程度そこで力をつけると、次はセールスのスキルを身に着けようと思えば、それを身に着けるための転職をして、そこで転職を繰り返しながら、自分のスキルアップとポジションアップを目指すのです。
そのため、アメリカでは転職はごくごく普通のことであり、退職後に大学に戻って修士課程を受ける人たちもすくなくありません。
私の知り合いのイギリス人も、日本で数年間、英会話スクールで働いていたのですが、国に戻ってMBAを取得したいと帰国していきました。
欧米では、ひとつの企業に何十年も居ると、行き手がない能力の無い人だと思われると聞きました。
あなたがビジネスマンとして年収1,000万円を目指すなら、新卒一発で年収の高い企業や業界を狙うのではなく、5年後、10年後の戦略を以って、本当に学ばなければいけないことのために、それにあったいい企業で修業をしましょう。
実は、これが年収1,000万円到達のための近道になる。
というお話でした。