7月終わりから2年振りにハワイに旅行をしてきました。たった2年でも変わったことが結構ありました。また、今回は衝撃的なハプニングがありました。
これについては改めてお得になりそうな情報、気をつけてほしい情報などにフォーカスして書いてみたいと思います。
さて、今回はリノベーション関連の続報です。
題名に「己を知ることから始めた」と書きましたが、2つのポイントについて実践をしました。
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現在の住まいについて知る
何はさておき、まずはリノベーションをする自分の住まいのことを知らないことには始まりませんので。
1) 我が家のスペックを数値化する。
我が家の場合、35年前に建てた時の古い間取り図しか入手できなかったのですが、そこから土地の広さ、建物の延床面積、各間取りと床面積、増築箇所と増築年月を知ることができました。
【現在の間取図から基本情報を作成】
間取り図から、それぞれの間取りの広さをまとめておくことで、その後の計画やシミュレーションにとても役に立ちました。
1Fの間取り 床面積(坪)
- 玄関・階段・廊下 6.00
- 和室 6.00
- 押入・床の間 1.70
- Living 10.40
- Dining 3.10
- Kitchen 3.40
- Toilet 0.75
- 洗面所 1.50
- Bath 1.75
1Fの合計 17.30 (57.09㎡)
2Fの間取り 床面積(坪)
- 階段・廊下 4.00
- 寝室1 9.00
- クローゼット 2.50
- Toilet 1.50
- Master Room 15.20
- Master Room収納 0.50
2Fの合計 16.35 (53.96㎡)
この情報をベースに、新しい間取り案や部屋の広さをいじってみて、現実的な間取りになっているか?間取り係数(ゆとり度)は1.5以上になっているか?などシミュレーションを行いました。
また、リノベーションの見積額を自分で算出する時にとても役に立ちました。例えば、フローリングを無垢材で検討する際に、無垢材の㎡辺りの単価に使用したい床面積を掛け合わせれば、だいたいの建材費を算出することができます。
建材の単価はだいたい㎡単位で表示されていることが多いので、
リノベーション後の屋根面積、
外壁面積、
部屋やトイレなどの内壁面積、
フローリング面積、
キッチン・ダイニング面積、
トイレ面積などの概算を把握しておくこと、
またサッシは
ガラスの種類(複層ガラスなど)、
窓の大きさ、
タイプ(出窓、縦すべり出しなど)
によって金額が大きく変わりますので、現サッシ数とリノベーションで変更したいサッシ数や使用したいガラス種類、タイプなどを把握しておくといいと思います、
因みにこの己を知る過程で、我が家が2×4工法だということを知りました。
住宅展示場に行って住友林業さんをお邪魔したときに、担当の方に設計図を見てもらったらところ、『2×4工法の設計ですね』と言われました。
築35年の古い建物だったので、私は木造軸組工法だと思い込んでいたのですが、2×4工法が得意な業者を選ぶ必要がありますし、木造軸組工法と違って間取り変更に制限ができるため、計画初期の段階で知ることができたのはとても良かったです。
2×4工法とわかった時点で、大幅な間取り変更をあきらめ、既存の間取りを生かした住み易い空間作りにマインドをフォーカスすることにしました。
2) 建築基準法と比較し、建築負荷物件ではないか。
建蔽率・容積率オーバーになっていないかを確認する。
築年数が古い建物の場合、特に注意が必要です。
建築基準法でその土地で建てられる建物の建蔽率が決められていますが、建築基準法の改正などにより、現在の基準法に照らした場合、建蔽率オーバーになる場合があります。
この物件のことを『既存不適格建築物』と呼びますが、この物件に対し、建築確認申請を伴う改修を行う場合は、現在の基準法に合わせて建物を減築する義務が発生します。
また、昔はそれほど厳格に審査されていなかった風潮もあり、増築を重ね建蔽率オーバーになっているケースもあります。 これは明らかな建築基準法違反物件になるため、銀行の住宅ローンが使えなかったり、大手の会社では改築の引き受けを断られる可能性があります。
こういったことは、自分が新築時に携わっていなければ、把握しえない情報だと思います。
最近では中古物件を購入してリノベーションをするケースが増えているそうですが、そういった場合は特に調べておかないと、その後のリノベーション計画、資金計画に大きな狂いを生じさせる要因になりますので気をつけてください。
2. リノベーションにいくらのお金を掛けられるのか?
ここでお伝えしたいのは、金融機関からの借入限度額を知るということではありません。 自分の家族の将来の収支予測にリノベーションによる借入分を加わえて、不測の事態に対する対応力や貯蓄額の変遷を分析する事です。
収支の費目は細かければ細かいほどいいですし、収入は低めに支出は高めに設定しておくといいと思います。
【私が作成した具体例】
1) 毎月の収入
我が家は専業主婦のため、収入は私の給与所得に依存しています。
・毎月の給料支給額
⇒ 会社の就業規則、人事考課制度を確認し、定年後の給与額を設定しています。
・65歳以降は厚生年金受給額(現在の制度上受給予想額の85%程度でfunding)
・60歳以降は企業年金の受給額(DC,DB)
※共働きによる配偶者の収入、家賃収入など毎月の不労所得などがあれば追加してください。
2) 毎月の支出
・給与から控除される税金、社会保険料、介護保険料、生命保険料
・ライフライン(通信費、光熱費、食費・生活必需品購入費、おこづかい)
・教育費(学費、習い事)
⇒ 子供の年齢に合わせ、幼稚園~大学までの月々の学費と習い事に掛かる費用。中学から大学まで私立文系に進学する前提とした。
・住宅ローン、管理費、固定資産税
⇒ 住宅ローンはリノベーションの借入予想額、返済年数、金利から毎月の返済額を計算しました。計算要素をそれぞれ変更することで毎月の返済額が変動します。
⇒ 管理費は所有しているマンションの費用、固定資産税はマンションとリノベーション物件の双方を入れました。
※今回のリノベーションを機に、建物の名義を私に変更しているため、固定資産税が発生することになりました。
3) One Time収入
・ボーナス収入(税引き後)
・住宅ローン控除による戻入
・アメリカ国債のクーポン利息収入
4) One Time支出
・旅行費用
⇒ 毎年旅行先を設定し、航空券・ホテル滞在費・その他滞在費用をFunding。
・車検、自動車税
・年払い保険費用
・入学金(子供たちの学校の入学に合わせ、入学金を設定)
・投資費用(アメリカ国債の購入費)
・修繕費用(家のメンテナンス費用を修繕内容別に5年から10年で設定)
・その他イベント費用(こどもの結婚費用など、ある程度想像できるもの)
私は、上述①~④の情報を私が90歳になるまでの年数分エクセルに入力しました。これにより毎年の収支と貯蓄残高の推移が見える化ができました。
実は2006年からこの取り組みを始め、毎年1年が終わると、予想と実績の差を分析して、少しずつ改良を加えてきましたので、今では予想値の精度がかなり向上できたと感じています。
この見える化が将来の不安を軽くするひとつの手段だと思っています。
・我が家の支出の山がいつ訪れるのか?
・その時、貯蓄残高がどれほどあれば安心なのか?
・ローンが加わることで、貯蓄残高に対するインパクトはいくらになるのか?
このような分析を重ねることで、妥当な月々の返済額と返済期間を算出し、最終的な借入可能額を決定しました。
この表が一旦出来上がると、前提条件をいろいろ変えてシミュレーションができるので結構はまりますよ。笑
See you next !!